音を良く聴く
お夕飯を、仕事の合間に無理矢理、実家で食べたので、
いつもの夕食時間より、異常に早かったため、
現在、かなりの空腹に耐えている竹内ふみのです。
みなさん、こんばんは。
出来ない箇所が出てきた時に、どうするか。
もちろん、その答えは、
出来ない箇所は、何度も反復をする。
ですが、
例えば、レッスンの時に生徒さんたちを見ていると、
音を間違え、それをやり直す際、
その間違えた部分からは、かなり戻った、随分前のフレーズから
また弾き直す、というパターンが非常に良く見受けられます。
たまに、曲の最初からやり直す、
ということも在ります。
私の予想ですが、
恐らく、こういった生徒さんたちは、練習時にも、
必ず、同じことをしています。
練習していて、間違えた時に、
かなり以前の部分まで、遡ってまた弾き直す。
その戻る部分は、たいてい弾きやすいフレーズの最初等が、多いですが
戻って、また弾ける部分から弾き直して、
では、弾けなかった部分が、弾ける様になるかと言うと、
その結果は、あまり良いものではありません。
この遡って弾くことが、意味が在るのは、
間違えた部分が、単純なイージーミスだったり、普段間違えないような箇所だったりした場合ですが、
それ以外の、弾けていない場合に関しては、
必ずその、出来なかった部分のみを、反復することをお勧めします.
一番の問題は、
遡ったは良いが、どこをどう間違えたのかを、
遡りすぎて、忘れてしまっていたり、
または、どこをどう間違えたのかを、把握しきれていないまま、
ただ、前からもう一度やり直しているだけの場合。
後は、感覚的な流れだけで弾いている場合。
ここから弾き直すと弾けるのに、その先の途中からだと何を弾いてるのか分からなくなる。
というような場合は、
大抵、曲の流れの感覚で弾いている場合がほとんどです。
一つ一つのパーツパーツ、部分部分が弾けなければ、
きっちりした流れで弾くことは出来ません。
間違えている部分というのが、
右手の難しさから来るものなのか、左手の難しさから来るものなのか、
リズムなのか、音の高低にあるのか、指回りか、弓さばきか、ボーイングに依るものなのか、などなど、
そういう一つ一つを、解きほぐして解明していく必要が在ります。
そこを考えることのないまま、感覚に任せて、反復のみを繰り返すのは、
考えて練習するのと、大きく差が出てくるのは必然です。
いつも生徒さんたちにはいいますが、
譜面を読める、リズムを取れる、音が取れる、
という楽器を弾くスキルの上に、
曲を弾く、流れを読む、表現をする、
という演奏するスキルがあります。
その、どこの段階でつまづいているのかを考えるのも大切なことです。
曲を弾くのは、本を朗読することと、とても似ているなあ、と思います。
まず、単語が理解出来ること。
その本に書いてある内容を理解して朗読すること。
発音、イントネーションが自然であること。
読みながら、次に読むことが、きちんと分かっていること。
それが、繋がって文章になること。
抑揚を付けること。
文章の起承転結をはっきりさせること。
たまには、アドリブを入れて、より面白く、分かりやすく自分らしく解釈をすること。
練習で、反復をする時に、
毎回、自分がどういう音を出しているのか、
また、どういう音を出したいのか、
1回目と2回目、2回目と3回目の反復では、何が違うのか、
何を改良しようとして反復をしているのか、
そういう、毎回、前とは違う、新しい、新鮮な意識、
というのが、何よりも必要です。
もしその、新鮮な感覚、が、
いつも、持続出来るのであれば、
例えば、慣れた曲、同じフレーズ、毎日の音階練習、全ての反復練習
を弾き続けたとしても、
毎回、新しい発見と喜び、苦しみが在るはずです。
それら多種多様な、
楽器を弾く上での問題を、
見つけ、細かく噛み砕いて分析、練習できることが、
ある意味、楽器を弾く才能であり、努力であると、思います。
「弾ける様になった、上手く弾きたい」というのが、
どういう風になることをいうのか、
それらは、自分で自分の音を良く聴いて、分析するしかありません。
人の演奏を聴いたとき、自分の演奏の録音を聴いたとき、
何に対して、心動いたり、素晴らしいと感じるのか、
何に対して、まずいとかんじたり、もっと必要だと感じるのか。
その答えが、例えば
「全部に対してです。」
というような、
的を得ているようで、実際は漠然とした答えしか出せない場合は、
もっともっと、細かい意識レベルでの練習が必要です。
そうやって、自分の意識、感覚を、どれだけ細かくしていけるか。
そういうことを、どうやったら、無理なくレッスンに盛り込んでいけるのか.
日々、そんなことを、考えています。
生徒さんたちの、要望は、様々です。
決して、みんながみんな、
上に述べたような、何やら厳しく難しそうなことを、希望している訳ではなく、
ただ、楽しくヴァイオリン、二胡が弾ければ良い、と思っておられる方も、
たくさんおられます。
でも、必ずみんな、心のどこかでは、
上手くなりたい、という欲が、何かしら在るはずです。
いろんなことが、自由に出来れば、もっといろんなことが、
楽しく出来る様になるのも、事実です。
ですから、そこへ全然いくつもりはなかったけれど、
気付けば、知らぬ間にそこへ、向かっていることが分かり、
たまに苦しくも在るけれど、何だか、楽しく頑張れそう!
と、いうような道筋をそっと、用意してあげれるような
レッスンが出来たらなあ、、、.
そんな、レッスンの日々。
さて、お腹がすき過ぎたので
もう寝たいと思います。
これ以上起きていると、何を食べ出すかは、目に見えています。苦笑
どんどん出てこい甘いもの!!(バンドネタ.笑)
皆様、お休みなさいませ。