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ヴァイオリンと二胡

昨日は、オリエンタルホテル、NYカフェでの演奏でした。
オリエンタルホテルの演奏では,たいてい,ステージごとに分けて,
ヴァイオリンと、二胡を両方使います。
そうしたらば、
お客様に、聞かれますのは、
やっぱり、「どちらが、難しいんですか。」
ということに,なり申す訳です。
昨日も、ご多分に漏れず,聞かれたわけです。
どちらもやっていて,思いますが、
前にも書きましたが、
どちらも難しいです。笑
ただ,難しさは、違うようにも思います。
ヴァイオリンは、まず楽器をリラックスして支える、
ということが、超基本的なことなのにも関わらず,
なかなか高いハードルです。
実際、特におとなの方は、
ヴァイオリンの構え方が、難しい、または身体的に苦痛、
という理由から、断念される方も少なくないようです。
しかしながら、その点で言えば
二胡は、簡単に言うと ただ座って足に置くだけです。
座って弾ける、と言う点も
楽に感じる点だと思いますね。
ですから、ヴァイオリンよりも、取っ付き易い感があります。
次に,弓の使い方に関してですが、
これは、どっちもどっち。ですね。
弓使いというのが、楽器を弾きこなす上で,
私は一番大切だと思っています。
ですから、どちらの楽器も、やはりその点では一番難しいと感じます。
ただ、二胡は、弓の毛を、両面とも使うので、
そういうテクニックとしては、
ヴァイオリンより,することが多いかもしれません。
反対に、ヴァイオリンは、弓の毛一面だけですが、
その部分だけでも,行う超絶技巧が、
格段に多いと思います。
となると,弦の本数を視野に入れない訳にはいかなくなりますが、
ヴァイオリンは,4本あるため、
重音のヴァリエーションが豊富ですね。
また、ピチカートも、二胡よりも、豊かに出すことが出来ます。
二胡は、重音,ピチカートともに、可能ではありますが、
非常に、ヴァリエーションが少ない気がしますし,
ヴァイオリンのように、弦が響く,というのも難しい感じがします。
また、2弦のために,2オクターヴが、標準で出せる音域ですが、
ヴァイオリンは,その倍の4オクターヴになるので、
音域で言えば、ヴァイオリンの方が,表現の幅は広がる訳です。
ただ、二胡は譜面に表記されないような、装飾音や,滑音、アクセントなどが、
非常に多いので、
こういった、曲中での、音のアプローチは、
ヴァイオリンより,細かいことがあります。
また、ヴァイオリンと違って,指板が無いため,
ヴィブラートのかけ方も,豊富です。
このように、
どちらも、お互いに,有る部分,無い部分があって,
なかなか、一言でどちらが難しい、
というのは,その方がよっぽど,難しい訳です。苦笑
とはいえ、似たところもあります。
跳び弓の方法などは、
ヴァイオリンが、弓を弦に落とすのに対して,
二胡は、一見楽器の琴胴に打ち付ける訳ですから、
全く違うように,感じますが,
実際は割と似ていると思います。
弓の,弾力というか、ばね、を利用するところとか、、、。
また、弓の弦への吸い付けは、
弓の持ち方こそ違えど,全く同じですね。
弦を押さえる位置も,
二胡の弦は、ヴァイオリンの、真ん中の2本なので,
ほとんど変わりありません。
そういったことが相まって,ヴァイオリンと,二胡を両方する人が出てくるのだと思います。
そんな中,完璧に違えているのが、
楽器の値段ですね,,,,。
二胡で、良い楽器、
というものは、ほとんど、100万あたり、どまりですが、
ヴァイオリンは、ご存知の通り、億の単位がつく楽器が,ごろごろある訳です、、、、。
ですから、もし,私が,
ヴァイオリンを買い替える、
と なると、
お家の一大事!家族会議!
みたいになりますが,
二胡を買うときは,
買い替える、というよりも、新たに増える,
という感じになります。
まあ、もちろん、金額的な面での話ですが。
そんなことなので、
ヴァイオリンを枕もとに置いて寝る,
という人がいる、
というのも,うなづける訳です。
え?私ですか?
疲れ果てて帰った次の日の朝は、
決まって,玄関先でヴァイオリンくんと、二胡ちゃんが、ケースごと放置されており、2人とも,ご立腹しておられます。苦笑
そんな2人をなだめながら、
また仕事へ連れ出す訳です。
何しろ,彼らがいなければ
何にも出来ませんから,笑
感謝しています。(そんな仕打ちをしながらも、、、、)
最後は,
私と、ヴァイオリンと、二胡の生活。
みたいな話になってしまいましたが,,,,
面白くもない話ですみません。
今日は,これにて。