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ヴァイオリン,二胡の話

先週の日曜日の、復興チャリティーコンサート,
恙無く終わりました。
ヴァイオリンの、川畠成道さんは素晴らしかったですし、
原田真二さんは、アグレッシブなステージで、かっこいい方でした。
この日は東京から,合唱団が来ていて、
その方々もコンサートに参加されました。
一番最初に、
震災の追悼を意とした
モーツァルトの,レクイエム、から
ラクリモーザ
を、オケと合唱で演奏したんですが、
この、ラクリモーザという曲は、
『涙の日』
という邦題で、
罪の許しを請う,
悲しみの,ささやき
という感じの曲なんですが,
リハーサルの際,
指揮者の方が、
『弦の方々,もっと、むせびなくように!』
とおっしゃいました。
『むせび泣く』
って、、、、
なんだか、すごい表現ですが、、、、笑
(ちなみに、言葉自体,久々に聞いた気がしましたが,,,,苦笑)
普段,ヴァイオリンなどの、擦弦楽器では
ヴィブラートが多用されることがほとんどですが,
この、モーツァルトのレクイエムは、
ノンヴィブラート,
つまり、ヴィブラートをかけずに弾く、
という点が,非常にはっきりと言われます。
この日も、
ヴィブラートを極力抑えつつ、
ソフトなタッチで,
音量はごく抑え,むせび泣くように!!
ということでしたが、
ヴィブラートをかけずに、
音を出すと
結局のところ、
ヴィブラートをかけた時よりも,
おとが,立つので
むせび泣くように,弾く
というのには,かなりの難しさがあります。
特に,現代では
主流が,ヴィブラートですから、
ノンヴィブラートにする、
ということにも、かなり意識してないと、
知らず知らずのうちに、
ヴィブラートをかけてしまっている、
ということも,多いにある訳です。
そんなこんなで、色々と勉強になる演奏でした。
ちなみに,二胡では、
ヴァイオリンには無いような、
ヴィブラートに関する記号が,たくさんありますね。
ヴァイオリンは,基礎になる音程が,合った上で,ヴィブラートをかけますが、
二胡では、その音程自体を揺らすヴィブラート記号,
というものがありますし、
ノンヴィブラートの記号も、
あります。
ヴァイオリンのみをしている,友人に、
二胡の譜面を見せたところ,
変な記号がいっぱい!
と驚いてました。
そういわれれば、
二胡の読譜の面白さは,
そういった延々続く記号の羅列の解読にある、
とも思います。
5線譜には無い面白さ,かも知れません。
譜面って、それぞれ
独特の雰囲気があります。
5線譜には5線譜にしかない,
そうして
二胡譜にも,やっぱり,二胡譜にしかない、
独特の雰囲気です。
例えば,調に,それぞれのカラーがあるように。
っと,この話は,また次の機会に!