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二胡 ヴァイリン 弾き方 換把ーポジション移動

5月になりました。
練習も,演奏も心地よい季節です。(すぐに,心地よくない季節も来ますが,,,笑)
さて前回告知致したように、
換把ーポジション移動についてですが、
まず,その動作に必要な、
基本は、
一、 左手の親指が,いつも正しい位置にある事
一、 左手のひらから全体が脱力できている事
一、 右手が左手の動きに左右されない、独立した動きが出来る事
一、 ファーストポジションの指位置が、しっかりしている事
一、 演奏姿勢に,無理がない事
ですが、
この最初に挙げた、
親指の正しい位置というのは、
手のひらを自然な状態で弦に指を置いた時に、
親指を握らず,竿(ネック)に添えておく状態の事ですが、
二胡では、
たまに,力が入りすぎて、
手のひらの、真ん中辺りまで
親指が下がった状態になってしまっている方が
おられますが、
そうすると、正確なポジション移動は難しくなりますので、
注意が必要です。
それら、基本動作が
出来ている場合は、ほとんど出来たも同然
な感じですが、
私が,生徒さんに教える時
必ず、チェックする点は、
ファーストポジションで,置いた指の位置を
イメージして移動する、
ということです。
ポジション移動というのは、
移動の基本は、
例えば、ファーストポジションの、3の指の位置を
手全体を移動させて、それを1の指でとる、
ということですが、
大事なのは,3の指が1の指に変わることではなくて、
その3の指までの、運指位置、つまり,1と2の指の位置を
イメージして、その上で3の指の位置を、1の指にずらしてとる、
というポジション移動をしているかどうか、
ということです。
特に、移動範囲が広い場合や、
移動指が1−1以外の指の時などは、
その音がある音へと飛ぶまでの、間の音階の運指を
意識できるかどうか、
が、正確なポジション移動をする、コツだと思っています。
また、移動時に
指だけ先に移動させようとせず、
必ず左手のひらごと、無駄な動きなく
そのままに状態で移動できるようにすることも、
大切です。
とかく、二胡の場合
滑音というものが
存在するので,
移動の際、それに頼って
指を弦に置いたまま動き,それを耳で聞いて
移動する高さまで
確認しながら、ということも
少なくないようです。
一概にそれが良くないとは、
言えませんが少なくとも、
滑音が必要でない移動もあるのは
確かですから、
普通の状態で、ポジション移動出来るようにしておくに
越した事はありません。
以上をふまえて、私がポジション移動をするのに
最適と思う練習方法は,
やはり、
音階練習です。
瞬時に、指の運指位置をイメージして
換把ーポジション移動をするのは、非常に困難です。
では,どうしたら良いのか、といえば、
手にその動きを覚えさすしかありません。
その動きの基本動作は、
ポジション移動を含む音階練習以外ないというのが、
私の考えです。
ですからレッスンで、生徒さんが
換把ーポジション移動や、新しい調に入ったときには、
私は必ずしつこいくらいに,音階練習を反復します。
特に二胡は、調によってポジションが違うということもありますから、
なおさらです。
ただ,音階を羅列したものを練習するだけでなく、
それを発展させて3度、4度などの音の進行で
練習するのも非常にためになります。
そうする事で,例えば
内弦(ヴァイオリンで言えば低い方の弦)の、1の指と
外弦(そのとなりの高い方の弦)の、4の指が
ちょうど1オクターブの音の高さ関係に位置している、
など、
いろんな音と指の相互関係を
理解する事にも繋がります。