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二胡 購入について

今日は、生徒さんが
楽器を見に来られる日でした。
随分前から、マイ楽器が欲しいという事で、
頼まれていたのを、
随分お待たせしていましたが
ようやく、良い楽器がいくつか見つかり、
揃ったところで、
何把かを 見て触って、
ご自分で決めていただきました。
生徒さん、緊張の面持ち。
真剣に、1把1把触っていきます。
ご自分が、良いと思われた楽器の音色を
聴いた瞬間に、
ぱあっ!と、顔がほころぶのが、
何ともいえません。
こちらまで、嬉しくなるような。
生徒さんの中には、
色々ご事情がある方もあるため、
私は最初から自分の楽器を持つ事を、
強く勧める事は、しないのはもとより、
購入自体も、
自分が楽器商でもないので、
生徒さんの自由に任せています。
インターネットでの、購入は
楽器を実際手に取って
試奏できるもの以外は、
何らかの繋がりや信頼がない限り、
気をつけた方が良い、
と言うような事は、思ったりしますが、
それも、私の勝手な考えですし、
聞かれれば、答える、という程度のものです。笑
もともと、私自身
楽器はご縁。
という考えですから、
あまり、楽器に執着していないといことも、あるかもしれません。
ご縁があれば、必ず出会う。
その出会いを、逃さずキャッチすること。
です。笑
ですから、私の生徒さんは、
皆さんいろんな楽器をお持ちですが、
私は、全てを把握はしていません。
レッスンの時に、こんな音色が出るものも、あるんだなあ、
とか、生徒さんのお持ちの楽器の音を聴いて
色々、新鮮に思う事も多々あります。
ところで、
生徒さんの中には、
自分の楽器に対して、色々思うところや、不安、不満のある方もあって、
どうなんでしょうか。
と、聞かれる場合があります。
私は、そういう場合、
必ず、生徒さんがお持ちの楽器の
良いところを見つけ、誉めるようにしています。
と書くと、何だかおかしいと思われる方も
おられるかもしれませんが、
これは、とても大事な事です。
誰だって、自分の楽器は大事です。
それを、けなされて嬉しい人はいないわけですね。
かつ、自分の楽器に不安を感じながら、
良い演奏は絶対に出来ません。
なぜなら、
何かあった時に、楽器のせいに出来てしまうからです。
楽器も生き物です。
嫌な想いを抱かれつつ疑心暗鬼で弾かれても、
良い音色を出してくれるわけがありません。
私は、かつて
当時自分が使っていた楽器を
良くない楽器だと けなされた事がありました。
それは、とても悲しいことで、
そのことで
何度も、悲しくなった自分を
自分の楽器に謝った覚えがあります。
でも、私は、言われた事自体は悲しくても、
実際、自分の楽器が
世界一だ、と思って、信じてやみませんでした。笑
今思えば、すごい事ですが、笑
そう信じる事で、
自分と、自分の楽器の
距離を崩さず、
より良い関係を築けたと思っています。
もちろん、
これは精神論的な面が
多分に含まれているとは思います。
でも、それで良いと思います。
なぜなら、私は楽器商ではなく、
一演奏家だからです。
良い楽器を持つ事は、確かに必要な事だと思います。
ですから、これからそのチャンスを手にする人には、
しっかり良い楽器を、と思います。
しかしながら、
そうして自分の楽器となったからには、
よっぽど、はっきりとした疑問が生まれない限りは、
あとは、
信じるのみ。です。
そうやって、信じて接していくうちに、
楽器と対話できるようになって、
そうやって始めて
演奏者
となる気がします。
かくいう私も、まだまだなわけですが。
ちなみに、
ただ単純に、マイ楽器を持った方が良いか否か、
と聞かれれば、
それは、持った方が良い、
と答えます。
それは、
人様の子と、自分の子
の、かわいがり方の違い、
を、考えていただければ、似たような事かと思います。
子どものいない、私が言うのもなんですが、、、。笑
もう一つ、購入の助言をするならば、
とりあえず、練習用、
とか、
後に良い楽器を、ということで
妙な妥協で楽器を手にしない事です。
どんな価格でも、いいんです。
それが、自分の最高の楽器だ、
と、胸を張って思える楽器を、
皆さんが手にする事が、
上達の必需品であり、
そうして、
楽器となった、木や動物たちへの感謝の念でもあると思います。