調弦
昨日、教室のピアノを調律して頂きました。
調律師さんは馬場さん
という方で、
今まで何人もの方に,調律をお願いしてきましたが、
今までで一番信頼している方です。(まあ,毎回そう思ってるんですが。笑)
もの凄く,時間をかける方で、
初回のときは、
7時間くらいかけて、メンテナンスして下さいました。
ピアノを愛してやまない馬場さんです。
さて、弦楽器はと言うと、
皆さん、自分で調弦しますね。
ヴァイオリンの調弦は、まずA線を,合わせ、
その後は、AーD DーG AーEの順に、
隣同士、完全5度の 音程をたよりに
耳で調弦するのが普通ですが,
二胡は、きれいな重音は出ないので、
チューナーを使っての調弦が、
一般的です。
しかしながら、
ピアノは,弦楽器のように
楽器を出すたびに,調弦するわけではないですから、
じっくり時間をかけて,見て頂きます。
馬場さんが,その調律の時に、
少しお話をしていたら、
こんなことをおっしゃってました。
『僕らの仕事は、
弾き手にとって、
ピアノを弾き易くすることではないのです。
弾き手の,弾きたいよう弾けるような、
描きたいよう描けるような、
いうなれば、
真っ白なキャンパスに戻してあげる
というような事です。』
プラスであっても,マイナスであってもならない。
真っ白なキャンパスをもらう事によってのみ、
私たちは、そこに
好きな絵を描く事ができる、
というわけです。
これは、つまり、
調律というものが、
ピアノにとって、いかに大切であるか、
という事をさしていると、私は思います。
弦楽器にも、もちろん、
同じ事が言えると思います。
加えて、
弦楽器は、
温度変化に弱い楽器です。
微妙な温度の違いにより、
弦も狂いが生じるため,微調整が必要です。
何度もの事で、
面倒に感じられる事も,あるかもしれませんが
調弦はなるべく,おかしいと感じたら、
こまめにチューナーを使って
確認することを、おすすめします。
ただし、練習中に、ピエゾマイクチューナー(振動で音程を拾うチューナー)
で、度々音程を確認する事はお勧めしません。
確認する場合は、音程を確認する時間をしっかりとって、
後は自分の耳を頼りに弾いた方が、
感覚を養うには良いと感じます。
練習中ことあるごとに、確認、となると、
何をするにも、チューナーに頼ってしまうことに
なるからです。
それは、運指シールにも,
同じような事が,言えるかと思います。